50歳同窓会喜譚5

僕ら元・3年D組(3-D)からは、
チュ〜センくん(ラグビー部)が同窓会の実行委員会で頑張ってくれている。
会場に入るやいなやのアズ・ス〜ン・アズ、
「 お〜い!3-Dはここやで〜! 」と手招きしてくれた。


特筆すべき事がある。
み〜んな年齢を重ねて50歳の顔になっている同級生の中に於いて、
このチュ〜センくんだけは18歳当時と何一つ変わっていないんだよ・・・。


32年前の卒業式の後、
「 ほなな、元気でな。 」と、
僕はチュ〜センくんと握手をして別れたのだけれど、
その時と何一つ彼は変わらず瑞々しいんだ・・・。
ピチピチしていると言っても過言ではない・・・。


不思議だぞ、本当に不思議なんだよ。
人として成長してねえのか?


卒業式後、すぐに冷凍保存されて、
今しがた解凍しましたってな雰囲気で目の前にいるんだもんな、
クラスメートたちが秒速で18歳の心に戻れるのは、
たぶん間違いなくチュ〜セン効果だと僕は思う・・・。


ありがたいありがたい。
ありがとうね、チュ〜センくん・・・。


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一方、
寮で一緒だったKくんは、
まるっきり変わってしまっていて、
18歳時の僅かな面影すら残っていないのであった。


「 オマエは誰だ?本物のKをどこへやった? 」と問われ、
「 オレだよ、オレがKだってば! 」と真剣に答え、
最終的に、Kを名乗る見知らぬオジサンとされていたのは気の毒であった。


浦島太郎なんじゃねえのか?


まさしく人それぞれ・・・。


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55歳時の同窓会の日程が決まったとLINEで報せを受ける。


5年後もまた、笑顔で会いたい・・・。