待っていたよ。

小山は地域の特色として子供の数が少ない。東久留米の中でも際立って少ない。
よって小山ドラゴンズも本当に子供の数が少ない。ハヤトたち5年生が10人そろっているのも近年まれに見る出来事だったと聞く。6年生は2人、4年生は3人。

4年生以下の子供たちを集めてやっとCチームが出来た。他の小学校の野球チームでは入団希望者が多く、中には20人が一度に入ってきたなどと聞く。うらやましい。

そんな中、小山小以外からひとり、3年生のヒトミくんが小山ドラゴンズに入団してくれた。スタッフも皆大喜びしている。彼は複数のチームを見学した上であえて小山ドラゴンズを選んでくれた。

ヒトミくん、ありがとう!おじさんたちはみんな君を待っていたよ。Cチームもいいコーチがたくさんいるよ。これからたくさん泣いたり笑ったり一緒にしよう!な。どんどん野球が好きになれるよ。ドラはそんなチームだよ。ただ自転車で小山小にやってくる時、大きな道は気をつけてね。運動会の日、おじさんに大好きな電車の話たくさんしてくれてありがとう。

Cチームの初陣、見事に負けたけれど、ちゃんとスリーアウトをとっていた。
ヒトミくんははやくも中軸を担っていた。

5,6年生も応援に駆けつけ励ましていた。いいかい、みんなドラの仲間、弟分だ。

試合後、「がっかりするなよ。おれたちは最初32対0で負けたんだぜ。」
このフォロー(?)にはコーチたちも笑っていた。今なお語り草になっている32対0試合。いまの5年生の物語の第1章だった。

あれから2年がたち、6年生のリョー太、カズと共に戦える最後の大会が迫る。5年生たちの物語の第2章がクライマックスをむかえようとしている。

ヒトミくん、君もその物語のひとりなんだぜ。先輩たちの姿、見ておこうね。