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とある中学生の、小さな野球チームの話・・・。
僕は、違う場所で、複数の野球な親父の仲間たちから、その話を聞いた・・・。
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どうも好漢とは言い難い監督さんのようだとは聞いていた。
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同地区の、同じ軟連に所属する気安さもあろう、
昨年末もまた、その監督さんは自ら小学校の校庭を訪ね、
目に止まった6年生選手へのスカウト活動に余念がなかった模様・・・。
「いい選手だねぇ〜。
素質があるねぇ〜。
是非、ウチのチームに入ってチョ〜ダイな・・・。
グローブを買ってあげるからさ〜。」
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これだけ様々な場所で、
様々な人たちから僕は同じ話を聞く・・・。
どうやら、それは事実らしい・・・。
少年たちの野球が、ね、
心豊かな物で在り続けますようにって願う者の一人として僕は、
それが残念でならない・・・。
その監督さんは、
ちっともカキーン!な人じゃない・・・。
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その6年生の男の子に、僕は言いたい・・・。
いいかい?
そんなグローブを貰っちゃいけないよ・・・。
そんなグローブを使っちゃいけないよ・・・。
野球の神様は、さ、ちゃんと見ているぞ・・・。
君の目でしっかりと、そのチームを確かめて、
それでも君が入りたいと思ったらね、入りなさい・・・。
グローブなんか買って貰わなくっていいからって言って入りなさい・・・。
今、君が使っているグローブを悲しませてはダメだよ・・・。
それで充分だよ、ピカピカに磨いてあげなさい・・・。
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グローブは高い・・・。
いろいろな御家庭の事情はあるだろうから、
簡単に言う事は出来ないのだけれど、
ただ、これだけは言える・・・。
苦心して、苦労して、そして物を手に入れるヨロコビを憶えるべきだ。
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心豊かな中学野球を過ごせますように・・・。