コンビニおでん外伝1

それも一つの勇気?


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コンビニのレジで順番待ちをしている時、
自分の後ろに7〜8人が並んじゃったとする。
そんな場合、アナタは、
おでん を注文する事が出来るかい?


アナタが おでん という言葉を口に出した瞬間の、
アナタの後ろに並んだ7〜8人の落胆の想いや、
その人々の心の中のチェッって舌打ちの音が聞こえなくないかい?
それでもアナタは おでん を店員さんに注文するのかい?


注文する おでん の具は、予め決まっているのかい?
よもや「え〜っと、どれにしようかな?」なんてそれから決めようとしているんじゃないのかい?
アナタのすぐ後ろのヒトは、どうやらジュース1本だけの買い物みたいだよ。
その次のヒトなんざ手ぶらだからさ、タバコを買いたいだけのヒトかもしれないのだよ。
それでもアナタは おでん を頼むのかよっ。


え?
僕?
ああ、僕はアナタから数えて5番目に並んでいる男さ。
7〜8人の中で、3番目にアナタの行為にイラついちゃってる男さ。


いかんいかん、深呼吸をしてイライラを沈めよう・・・。
コンビニの おでん ごときにな、イライラさせられたらつまらんつまらん・・・。


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その時、
前から数えて3番目のオジサンが、な、
「お金、ここに置いてくぞ!」って、ね、
スポーツ新聞を店員さんに見せて小銭をレジに叩きつけるように置いてお店から出て行った。


それでも おでん を平気で迷いながら選び続けているアナタは、
勇気あるヒトなのかもしれませんな。


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僕だったらな、
後ろの人々に順番を譲りつつ、その間に おでん を選ぶだろうな・・・。


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おでん
おでん
おでん 甘いかしょっぱいか。