午前中のこと。


二階からダダダ〜ッと息子が降りて来て、
僕の仕事場のドアを開けた。
なんだかな、ものすごい形相をしていた。


あれれ?
オマエ、家にいたのか?
仕事の手を止めて、僕は息子に聞いた。


てっきり僕は、息子は出掛けたものとばかり思っていた。


「 どうして起こしてくれなかったんだぁ〜っ! 」と、息子は叫んだ。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


あ?
どうして起こしてくれなかったんだぁ〜っ!ってか?


息子よ、
そのセリフは父ちゃんに対してではなく、
目覚まし時計に言えっ!


「 ・・・・・。 」


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


決まったな。
言い返せない程、
僕の放った言葉は決まったな。


僕が息子に父親らしい事を厳しく言ったのは4年ぶり位じゃないか?


わっはっは、気分がE!


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


結局その後、
駅まで息子を車で送った。


スイ〜トな父ちゃんだな。
僕ってオヤジは・・・。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


僕だったら、
寝坊をして遅刻しそうになったらな、
まず間違いなく、その日はお休みにするぜ・・・。


息子と僕ではタイプが違うんだな・・・。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


いい若ぇ者が、言い訳なんてするんじゃねえぞ・・・。


カミさんが夜勤で不在なので起きた悲劇(喜劇)だ。


悲劇(喜劇)は起きたが、
息子は起きなかったってだけの話だ・・・。