1回戦小山ドラゴンズ 6−4 久留米スターズA

春の日差しが降り注ぐグラウンドのダイヤモンドの上。
オレンジ色の背番号の君たちが走って行く。それぞれのポジションへ。
ダイヤモンドから放たれた、キラキラと輝く光のように。
グラウンドの中のダイヤモンド。それを名付けた人に感謝したい。
君たちの姿を見て、僕はそう思った。


鉄人28号のコマーシャル。「最後に勇気をふりしぼったのはいつですか」


まさに今、勇気をふりしぼってマウンドの上に立つ、シュー太。
4点のリード。大丈夫だよ。君らしく投げるんだ。
シュー太よう、試合の始まる前に、君のお父さんと話したんだ。少しだけだったけれど。
君のお父さんは祈ってはいなかった。「勝てますように」なんて、ね。
君のお父さんは信じていた。わかるかい?君の事を、ね。ただ信じていたんだよ。
だから君も信じるんだ。いいかい?自分の力を、ね。信じて投げるんだ。
後ろで守っている皆の声が、きちんと君に届いていたね。そうだよ。君は一人じゃないんだ。勇気をふりしぼっている仲間たちと一緒なんだ。


純白のユニフォームに真紅の文字でSTARS。
打席に向かう彼もまた、勇気をふりしぼっている。


ドラゴンズの選手も、スターズの選手も。勇気をふりしぼっていた。
勇者って言うんだよ。皆みたいな人の事をね。


まだ小さな君たちだけれど、大きな勇気に僕は感動する。
今日から始まった君たちみんなのドラマに胸を躍らせている。


がんばれ!  ただケガだけはしないでね。