うすマユ事変

若さと瑞々しい感性なんぞ持っていたら決して出来ない判断だったであろう。
頑なまでに厳格な高野連の対応は感動的ですらある。
センバツ出場校のうち、2校の監督に対して口頭で注意。
マユ毛を細くした選手が多い学校なんだそうな。
現在、巷ではこの問題の賛否について論議されている。
ワシは賛否どちらでもない。
ただ、ワシは深く考えた。マユ毛を鼻毛におきかえてみよう。答えが見えてくる。
テレビの放送技術が飛躍的に上がり、選手の顔がアップで映される事が多くなった昨今、マユ毛よりも鼻毛が問題視されるはずだ。
その時高野連はどんな対応をするだろうか?
「鼻毛が見えている選手が多いですよ」と監督を呼び、注意できるのだろうか?もしくは
「鼻毛が出ているぞ!」と個人的に注意するのだろうか。


「鼻毛が出ているぞ」・・・。ワシが人に対して言えない言葉の一つ・・・・・。
高校時代の友人にひとりいた。三年間ワシはずっと気になっていたが言えずに卒業した。
「鼻毛が出ているぞ」言ってあげるべきだったのだろうか。言わずに良かったのか・・・・。
今も答えが出せないでいる。喧嘩になってしまうかもしれない。大切な友人を失うかもしれない。否、かえって友情が深まるかもしれない。そんな重たい言葉を軽々しく、純粋な高校球児に言えるのだろうか?


あなたならどうだろう。たとえば愛する人に言えるだろうか。


結婚前、まだカミさんと交際していた時の事だ。
その日、カミさんの視線が不自然だった。ワシの鼻のあたりを注視していた。ワシはうすうす気付いていた。
・・・ああ、オレは鼻毛が出ているんだな・・・・・と。そして、
・・・この人は言ってくれるタイプかな・・・・・・・と、ずっとずっと考えていた。
「鼻毛でてるよん、切ってあげる」その一言で結婚を決意した。ずっとこの人と一緒にいたいと思った。


「鼻毛が出ていますよ」それは重たい言葉だ。
高野連の方々には熟考をお願いしたい。


ワシが言いたいのもそれ。要するに鼻毛が出ている事に較べればマユ毛なんぞ太かろうが、細かろうが、つながっていようが、いいのだ。なんくるないさ


ちなみに、バカボンのパパは髭じゃなくて鼻毛
知ってた?