ともだち

雨がシトシト・・・・・。
放課後、ハヤトの友達が多勢我が家に遊びに来た。
野球の仲間ではなく、同級生たち。
めずらしい、そしてウレシイ・・・。


「こんにちはー」
「お邪魔しまーす!」


おう!こんにちは!
みんなで仲良く遊べ!ハヤト君の家では遠慮はいらないぜ!
お!スゲェ!レインコートを着てスケートボードの子もいる!
格好イイね!
ハヤト君のお父さんはスケボー上手なんだぜ!知ってた?
今はスケベーなんだけれど、な。放っといてくれ!


ニャ?おお!gooちゃん!久しぶり!
大きくなったね。
gooちゃんは・・・ね、
体格も大きくスポーツ万能・・・性格もイイんだ。
同級生たちの信望アツい男の子・・・。
声変わりしたのか!すごいなぁ〜!


gooちゃんは短い間だったけれど、小山ドラゴンズにいたんだ・・・。
ずっとずっと小さい頃に・・・。
ユニフォームを着て、みんなで笑って写っている写真が1枚だけ残っている・・・。僕の宝物なんだ。
昔、僕が少しお休みしている時に、gooちゃんは辞めてしまった。
彼のお母さんが電話をくれて、御礼を言われたんだけれど・・・
僕は悲しくて泣いてしまった。
ごめんね、gooちゃん・・・
あの時、僕が君の近くにいてあげれば・・・君は野球を辞めなかったよね・・・。
あの時、少しだけ辛抱したら・・・君も小川監督に逢えたのに・・・。
野球の楽しさを教えてもらえたのに・・・。
どんなにかスゴイ野球小僧になっていただろう・・・。
たくさんホームランを打っただろう・・・。
どのポジションを、君は守っていただろう・・・。
ごめんね、gooちゃん・・・野球を嫌いになっていないかい?
君の顔を見る度に、僕は今でも自分を責めている・・・。


おお!今日はたくさん遊ぼうぜ!
おじさんも仲間に入れてくれる?
え?ダメ?


うーん・・・。
がっかり。