いいかい?野球は楽しむものだ。

hayatonooyaji2005-10-07

人間は弱いものだなぁ、あらためて実感している。
肩が痛い。イテテテテ・・・・。
結局は自分自身の身体でさえ思い通りにはならない。
普通の事、あたりまえの事、それがどれほど大切な事だったのか、と。
でもね、ワンバウンドで投げていても、息子とのキャッチボールは楽しい。
強く弱く、近く遠く、低く高く、いろんなバウンドを僕は投げる。
息子はまるで牛若丸のようにジャンプしながら捕球する。
あわてなければ本当にイイ球を返してくれるようになった。
肩のライン、肘の位置、久米先生に教わった投げ方で・・・。
僕のミットにズバン!と決まる。この音が僕は好き。気持ちイイ。


いいかい?楽しいよな。野球は楽しいんだよな。
野球は楽しいんだ。ハヤト!君の心にそれを残したい。憶えておいてほしい。
いいかい?野球は楽しむものだ。


先週の土曜日、10月1日、一人の野球小僧が亡くなった。
13歳、中学2年生だって・・・。
試合に負けた罰として架せられた特訓で亡くなった・・・。
課せられたんじゃない。架せられたんだ。


(いいかい?野球は楽しむものだ・・・)


63歳の総監督の指示だった。抗える術を持ったコーチはいなかったのか?
根性論?精神論?・・・・・それは違うと僕は思う。
単なる腹いせだったのではないか?
敗戦を受け止められない弱将なのではないか?
「ただ、亡くなってしまったことは残念に思う」とのコメントだけが伝えられた。
自分の責任に対する自覚や、野球少年に対する尊敬の念や、野球への愛は伝わってこない。


(いいかい?野球は楽しいんだよな・・・)


罰としての特訓は午後5時30分に始まった。
20メートルダッシュを100回
30メートルダッシュを100回
坂道ダッシュを200回
・・・そして野球小僧は午後8時に倒れた。


(野球は楽しかったよね、君も小学生の時、お父さんとキャッチボールをやったかい?・・・)


苦しかっただろう、悲しかっただろう。
つらい。これ以上書けない。
ただ腹わたが煮え繰り返る。