へそくりが消えた・・・。
忽然と姿を消した・・・。
いつもの場所、いつもの封筒・・・。
あれれーっ!封筒だけになっちゃっているぞ!


おーい!おーい!
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返事はない。
おーい!おーい!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
やっぱり返事はない。


ガサゴソ・ガサゴソ・・・・
どこにもいない・・・。


「あーら。何を探しているのかしら?」
ドキッ!心の臓が止まりそうになる。
振り返るとカミさんがいた。
キラリと目が光る。


さわらぬカミにたたりなし。
くわばらくわばら・・・。


あ、あ、あっ、あのね、家族のために貯めていたマネーがネーんだ。
う〜む。我ながら苦しい言い訳なり。いいわけない。この期に及んでナンチャッテ・・・。


「ふーん。話し合わなきゃねー。」


諸般の事情により、以後の様子は省略。
ご理解頂きたい。


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しょぼん・・・。


心の中で、僕は唄った。
〜しょぼん玉消えた、使わず消えた〜


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体育座り・・・。
夜空を見上げる。


あれはきっと僕の星。