■
へそくりが消えた・・・。
忽然と姿を消した・・・。
いつもの場所、いつもの封筒・・・。
あれれーっ!封筒だけになっちゃっているぞ!
おーい!おーい!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
返事はない。
おーい!おーい!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
やっぱり返事はない。
ガサゴソ・ガサゴソ・・・・
どこにもいない・・・。
「あーら。何を探しているのかしら?」
ドキッ!心の臓が止まりそうになる。
振り返るとカミさんがいた。
キラリと目が光る。
さわらぬカミにたたりなし。
くわばらくわばら・・・。
あ、あ、あっ、あのね、家族のために貯めていたマネーがネーんだ。
う〜む。我ながら苦しい言い訳なり。いいわけない。この期に及んでナンチャッテ・・・。
「ふーん。話し合わなきゃねー。」
諸般の事情により、以後の様子は省略。
ご理解頂きたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しょぼん・・・。
心の中で、僕は唄った。
〜しょぼん玉消えた、使わず消えた〜
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
体育座り・・・。
夜空を見上げる。
あれはきっと僕の星。