のじぎく国体

国体に於ける早実・・・。
ちょっぴり切ない歴史があることをご存知か?


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今日、日本中の人々の注目を集めての決勝戦・・・。
「のじぎく国体」、高校野球硬式の部・・・。


早稲田実業VS駒大苫小牧


まさしく彼らの有終の美を飾るべく、手に汗握る素晴らしい内容の試合だった。


グラウンドに立つ喜びをね、みんなが身体いっぱいに表現していた。


やっぱり野球はいい。
今年の夏、多くの人の心に、それを思い出させてくれた彼らだ。


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さて、今週の土曜日からついにパ・リーグプレーオフが始まる。
各球団、大舞台に向けて練習にも一層の熱が入る・・・。
ニュースで見たホークス、王監督の様子・・・、
連日球場に足を運び、選手たちを見守る姿に感激する・・・。


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偉大なる野球人、王貞治
早実で、甲子園の優勝投手だった王少年は、
国体に出場する事が叶わなかった。


国籍・・・。


現、タレントの坂東英二氏は言う・・・。
「バックネット裏に、王くんの姿はあったのだけれど、僕は真っ直ぐに彼の顔を見る事が出来ませんでした。
思えばね、その時から僕はずっと、王くんに負け続けているのかもしれません・・・。」


甲子園球場に共に立った彼ら。
王少年、坂東少年。


国体では違った。
一人はグラウンドに・・・。
一人はスタンドに・・・。
二人の野球少年は、きっと同じ悲しみを負ったに違いない。


国籍・・・。
でもね、
王少年が王選手になってから、この国は彼に贈ったんだ・・・。
国民栄誉賞を・・・。


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今年の国体では、みんなが立てた。
グラウンドに立てた。
甲子園でね、キラキラ輝いていた彼らが、
みんなグラウンドに立っていた。


きっとそれだけでいい。
しっかりと野球の風が吹いていた。


みんなが野球の空気をね、胸一杯に吸っていた。