「オジサンがハヤトの親父かぁ。」
そうそう、八重山商工が高校野球で全国の人々に感動を与えてくれた事は、記憶に新しい。
日本最南端でがんばる野球少年たちは、たくさんの人々に勇気をくれた・・・。
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写真はね、八重山ポニーズの選手たちだ・・・。
太陽に抱かれ、とっても明るい表情をしている彼らと、僕は仲良くなった。
スタンドに座り、試合の様子のメモを書いていた僕の周りに彼らが来てくれた・・・。
「オジサン!オジサンがハヤトの親父なんだね!」
僕自身が驚いてしまったのだけれど、とってもとってもうれしい出来事だった・・・。
そうだよ、オジサンがハヤトの親父さ!ベジタリアンさ!(嘘)
「オジサン!この子の名前もね、ハヤトっていうんだぜ!」
おう!そうかぁ・・・。
八重山のハヤトくん!
よろしくな!君も仲間たちとずっと一緒に野球をがんばれ!
青い空と海と、眩しいお日さまに見守られてがんばれ!
野球をがんばれ!
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八重山ポニーズは今もなお、こうして輝き続けている。
来年、再来年、ものすごく強いチームになるんだろうなぁ・・・。
お日さまになんてとても僕はかなわないんだけれど、ずっと彼らの様子を見守っていたいと思う。
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なかなか地理的な距離感がさ、関東に暮らす僕らには理解出来なかったりする・・・。
彼らが住む石垣島から、沖縄本島への道程も、とてもとても遠いんだそうだ・・・。
そんな彼らを応援している育成会の方々の事や、放課後は毎日野球をやっているという話を、屈託無く、本当に屈託無く彼らは僕に教えてくれた・・・。
野球が出来る事ってさ、とってもシアワセだよね・・・。
お父さんやお母さんや監督さんや、育成会の人たちに感謝しなくっちゃね・・・。
「うん。・・・とってもシアワセなんだ・・・。」
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野球が出来る喜びを感じよう・・・。ってね、僕らは何度も繰り返して言う・・・。
でも、繰り返して言う事なんかじゃなくってさ、それはきっと、心と心を重ね合わせて教えるものだ・・・。
石垣島の野球小僧たちの純粋な瞳はね、僕らに教えてくれる。
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八重山ポニーズ・・・。
この4月から中学生になる選手が多い・・・。
がんばれがんばれ!
綺麗な花を咲かせておくれよ・・・。
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沖縄大会で僕が学んだ事がある。
北海道の野球少年も、
沖縄の野球少年も、
石垣島の野球少年も、
台湾の野球少年も、
みんなみんな、全身で知っている。
野球が出来るシアワセを噛み締めている。
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関東の野球少年たちもね、全身でそんな心を知ってほしい・・・。
野球が出来るって事はさ、あたりまえなんかじゃない。
本当に本当にシアワセな事なんだぜ・・・。
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八重山ポニーズの選手たちの背番号。
「あのね、みんな大好きな野球選手と同じ番号を選んだんだよ。」
キラキラとした笑顔で僕に話してくれたんだ・・・。
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また会おうね。
今度は東京でさ。
必ず会おうね。
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彼らは4月の3日まで沖縄本島に滞在するんだそうだ。
きっときっと、野球が出来るシアワセを感じ続けながらね・・・。
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結・・・ユイ!
彼らもまた、かけがえのない仲間たちと力を合わせて・・・。
結・・・ユイ!
ユイマール・・・。