素粒子

心、平安ならず・・・。


ふと、野球が好きであっただろう少年たちを想う・・・。


我が心、平安ならず・・・。


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高校2年生の君よ・・・。


僕は、君を想い、泣く・・・。


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無抵抗な下級生に正座をさせて、
君はバットで殴ったのだと言う・・・。


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バットは、ね、尊い物ではなかったか?


君にとって弱者を打ち据える道具だったのか?


高校2年生の君よ。
僕の娘と同い年の君よ・・・。


もし僕が君の父親だったのならばどうだろう?


とても深く考えているんだ・・・。


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心、平安ならず・・・。


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ちっちゃな頃、


君が生まれて初めてバットを持った日、


君のお父さんは、


君の未来にね、どんな夢を重ねた事だろう・・・。


君が聞かせてくれるカキーン!の音を、


どんなにか君のお父さんは楽しみにしていただろう・・・。


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君は、


尊いバットを手にして、


君よりも小さな者たちを殴ってしまった・・・。


それは、


許されぬ行為だ・・・。


君は、


尊いバットを汚したのだ・・・。


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心、平安ならず・・・。


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泣くよウグイス平安高。