テリーさんLOVE。

親友サップと遊び、
野球について語るといつも、
サップは主張する。


「あのオジサンは、テリー伊藤さんだった・・・。」


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昔、僕は独身の頃、
プロ野球を観に行くのはね、
いつもゴリラのサップと一緒だった。


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僕は、原タツノリ選手の大ファンだった・・・。


我が巨人軍は、弱くて強かった・・・。
強くて弱かった・・・。


でもね、夢中になって応援していた・・・。


彼は、きっと、我が巨人軍の最高の四番打者だった・・・。


大好きだった。
大好きだった。


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その日、
タツノリ選手のサヨナラヒットで勝った・・・。


東京ドーム、
55000人の歓声。


僕は、泣いた・・・。
大きな声で泣いた・・・。
そう、号泣だ・・・。


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僕は、いつも泣いていた・・・。


我が巨人軍が勝っても負けても泣いていた・・・。


だってさ、我が巨人軍は永久に不滅なんだもん・・・。


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「おいっ、泣くんじゃねぇ・・・。
 みんな見てるぞ!
 すご〜く恥ずかしいぞ!」


サップはね、僕にいつも言っていた・・・。


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タツノリ選手のサヨナラヒットで勝った・・・。


僕は、号泣していた・・・。


おおっ、おおっ、って泣いていた・・・。


その時、


大きなオジサンが来て、


僕をギュッっと抱きしめてくれた・・・。


「若者よ!俺の胸で泣け!」


そのオジサンも泣いていた・・・。


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「あのオジサンはさ、絶対にテリー伊藤さんだった・・・。」


それを今でもサップは言う・・・。


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演出家のテリー伊藤さんが、
表舞台に出る以前の話しだ・・・。


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ギュッと僕を抱きしめてくれた腕の強さと、


顔を埋めて泣いた胸の暖かさが、僕は忘れられない・・・。


テリーさんはナボナなんだ・・・。


人間のホームラン王なのだ・・・。


我が巨人軍を愛しているのだ・・・。


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え?毎朝?


テレビでテリーさんを見てる?


そう、熱い人でしょ?


そして、優しくて暖かい人なんだよ・・・。


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僕は、あの時のオジサンが好きだ・・・。


テリーさんLOVE。