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4月からの新しい生活への準備だ・・・。
ハヤトは今日、高校へと出掛けた・・・。
グラウンドではなく校舎へ、入学前のテストを受けるために出掛けた・・・。
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うむ、どんなテストなんだろ?
聞くところによると、クラス分けのためのテストなのだそうだ・・・。
がんばれがんばれなんて僕は言わない・・・。
ただ、自然体で、ね、あらゆる事に臨めばいいって思うだけだ・・・。
特に高校時代ってそうだよ、なにしろ大人への階段の第一歩なのだから、さ。
大人の階段登る君はまるでシンデレラなのさ。
そう、この春から高校生になる君たちはみんなみんなシンデレラなのさ。
え?男子だって?
いいじゃないか、いいじゃないか、ジェンダーフリーの時代だもんな。
大切な事は、12時を過ぎても消えない魔法を君自身が自分に掛ける事だ・・・。
カボチャに戻っちゃう馬車じゃダメだ。
ネズミさんに戻っちゃうお馬さんじゃダメなのだ。
変な親父ならここにいるけれど、
魔法使いのお婆さんはいないのだ。
いないいないバ〜(婆)だ。
魔法は自分で掛けるのだ。
消えない魔法を自分に掛けるんだ・・・。
消えない魔法ってさ、君は何だと思う?
それは、意志だ。
夢に向かおうとする強い意志だ。
それが魔法なのだ・・・。
勇気ある意志、いっしっし・・・。
自然体で、自然体で・・・。
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鉛筆を削る・・・。
鋭く鋭く削る・・・。
心を研ぎ澄ますように鉛筆を削り、学校へと出掛ける・・・。
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4月からの日々。
良き友人と巡り合えますように。
心豊かな高校生活を過ごせますように。
ただ父ちゃんは祈る。