熱でうなされて寝ている時に僕は、
今年他界した祖母の夢を見た。


幾度となく目は覚め、ボンヤリとしてもいたのだけれど、
うつらうつらと眠る度に祖母は、夢の中で会いに来てくれた・・・。


逝った人の優しさに触れた思いがした・・・。


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逢いたい。
あらためて逢いたいと想う・・・。


僕は祖母に逢いたいと今想う・・・。


なぜに祖母が存命の時にもっともっと、
足繁く逢いに行かなかったのかと省みるのだ・・・。


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だが、夢の中で逢える・・・。


夢の中で逢えるという事は、
僕の意志ではない・・・。


夢の中で逢えたという事は、
祖母の意志だったのではないかと思える・・・。
祖母の優しさなのではないだろうかと思えるのだ・・・。


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人は逝く・・・。
いつか、必ず誰もが逝く・・・。


小さな子供だって逝く事もある。
若者が逝く事だってある・・・。


だが、みんな大切な人の未来を案じながら逝く・・・。
それこそ真実の優しさなのかもしれないね・・・・。


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僕だっていつか、必ず逝く・・・。


その時、
大切な人の夢の中へ逢いに行けるように、
せめて今生、
大切な人への本当の優しさを身につけたいと願う・・・。


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熱にうなされながら聞いた祖母の懐かしい声・・・。


逝くと人は、遠い所に行ってしまったと勘違いするのだけれど、
逝くとはきっと、


より近くに来るという事なのだ・・・。


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僕は大丈夫だよ、おばあちゃん・・・。


逝ってもなお、優しい人でいてくれてありがとう・・・。