カキーン曜日・・・。
バッセンBへ行く・・・。


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息子が通うバッセンは3ヵ所ある・・・。
KとAとBだ。(それぞれアルファベットは頭文字)


Kはいつものところ。
息子にとっては、ね、ちっちゃな頃から通い慣れた心安らぐ場所。


Aはポニーの仲間も多く使っている場所。
左打者用の打席が多いのが特長。


Bは本格的なバッセン・・・。
お楽しみのホームラン賞はないんだけれど、
変化球を投げてくれる機械がある・・・。
高校球児の姿を見掛ける事も多い・・・。


3ヵ所のバッセンを地図に書き直線で結ぶと、とても綺麗な三角形になる。
僕はそれを、カキーン!トライアングルと呼ぶ。


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しかしな、高校1年生・・・。
今は中間テストの準備期間だ・・・。
いいのか?息子よ。
こんなに野球ばっかりでいいのか?


いいだろう、息子よ。
父ちゃんは許そう・・・。


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バッセンK、バッセンA、バッセンB・・・。
コインが問題である・・・。


バッセンBのコインは大きいタイプだが、
バッセンAとKのコインは全く同じ物だ・・・。


Aで余ったコインをな、Kで使えばいいじゃないかと、
僕の心の中に黒いハヤトの親父が出て来てささやく・・・。
白いハヤトの親父も出ては来るのだけれど非常に弱い・・・。
黒いハヤトの親父に白いハヤトの親父が勝った事は無い・・・。


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「ダメだよ!
 AにもKにも迷惑を掛けられない・・・。
 いいか?父さん・・・、
 コインはお金と同じなんだよ・・・。
 AのコインとKのコインは絶対に混ぜちゃダメだよ!」
と、息子は言い、
3ヵ所のコインを本当にしっかりと管理している・・・。


コイツの心の中にはな、
黒い自分と白い自分が出て来る事は無いのか?と、あらゆる場面で僕は思うのだが、
どうやら本当に無さそうだ・・・。


将来、警察官僚とかが、な、コイツの天職かもしれん・・・。
でも、それだと困る・・・。


コイツは父親でさえも躊躇なく逮捕出来得るタイプの男だ・・・。


恐い・・・。


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カキーン!曜日、バッセン行ってる?