悼み、そして痛み。
この冬初めての霜柱を踏みしめて歩く・・・。
心の奥深くまで凍りつくような寒い一日・・・。
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今年僕は、公私にわたり大切な人たちを多く見送った・・・。
思えば、これほど悲しい一年は、かつて無かった。
だが、僕は、その事実をしっかりと受け止める事が出来ていないのかもしれない・・・。
今度会ったらね、こんな話をしよう、あんな話を聞いてみよう、なんて考えたりしていて、
ふと、もう二度と会う事は出来ないのだと思い出したように気付き、
そして愕然とする・・・。
その事実の前に呆然とする・・・。
あらためてあらためて悲しみや寂しさにふるえる・・・。
僕は、大人なのだけれど泣くのだ・・・。
悲しいから泣くのだ・・・。
寂しくて泣くのだ・・・。
・・・但し、心の中でね。
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僕は、あなたが話す高校時代の野球の話が好きだった・・・。
3年生の夏の話が好きだった。
外野フライを懸命に追い、全力で駆けた事。
けれど太陽の眩しさの前でボールを見失ってしまった事。
今なら笑って話せると言い、最高の笑顔を浮かべていた事。
僕は、あなたが話す高校時代の野球の話が好きだった・・・。
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豪放磊落にして繊細。
厳しい指導を少年たちにしていたのだけれど、
ひとりひとりの心を思いやる優しさは逸品だった・・・。
僕は、グラウンドで会うあなたが大好きだった・・・。
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豪放磊落にして繊細。
繁殖を楽しんでいるオオクワガタの事。
とっても車に詳しかった事。
僕が白ザリガニの赤ちゃんの貰い手を捜している時、真剣に考え抜いて固辞してくれた事。
その理由が、
「ザリも格好いいんだけど、オレはクワガタで手一杯だから。」だった事。
僕は、一緒に酒を飲む時のあなたが大好きだった・・・。
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僕は、もっともっとあなたの話が聞きたかった。
僕は、もっともっとあなたに野球の話を聞かせてほしかった。
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最後に会ったのは先月の23日・・・。
清瀬第2グラウンドだった・・・。
99人もの6年生の野球小僧たちの様子を、
あなたはニコニコとしながら見つめていた・・・。
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八景監督のブログを拝読させて頂き、
泣くまいと決めていた僕の心の堰が崩れる・・・。
涙がとうとうこぼれる。
みんなあなたが好きだった。
みんなあなたを尊敬していた。
中村コーチ。
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