命を想う。
海を渡ると書き、その男の子の名前はカイトくんだった。
七歳、小学校の一年生だったんだ。
両親の虐待により死亡とニュースで聞いた時、
僕は、涙があふれて止まらなくなった。
カイトくん、ごめん。
助けてあげられなくてごめん。
たった七年で生涯を閉じた男の子の悲しみを想う。
小さな男の子の命の悲しみを想う。
僕は泣く。
小学校の一年生だった。
もしかしたらそろそろ、野球と出会うかもしれない年齢の男の子だった。
そんな小さな男の子が、その命を奪われてしまったんだもの・・・、
僕は泣く。
カイトくんの痛みや、悲しみを想い泣く。
君が死んでしまうまで君を殴った君のお父さんは、
その手に痛みなど微塵にも感じていないらしい。
カイトくん、
それでも君は、
もしかしたらそれでも君は、
そんなお父さんともキャッチボールをしたいと願ったかい?
君はきっと、願っていただろうな。
君を助けてあげたかった。
君とキャッチボールがしたかった。
ごめんよ。
命は、ね、
こんなにも大切なのだけれど、
それを忘れてしまった大人が多いんだ。
ごめんよ。