ちょうだい仁義。
引退した先輩方から息子たちは、たくさんの物品をもらっていた。
すごいんだよ、
スラパン以外、ほぼ全てを後輩にプレゼントしてくれちゃってグラウンドから巣立ったんだよ先輩たちは・・・。
助かったな〜、助かった。
我が家のような清貧なる家計の家庭にとって、
先輩はまさしくサンタクロースだと言っても過言ではない・・・。
ありがたい、ありがたい。
息子よ、大切に使いなさいよ。
君の尊敬する先輩たちの、な、
汗や涙やあらゆる分泌物が滲み込んだ野球の品々である・・・。
出来れば、な、
たとえ直穿きしたスラパンであろうが、
父ちゃんがキレイキレイに洗濯してやるから、な、
もらって来てくれればありがたい。
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物品をくれたのが二週間前、
そして、送別試合を翌日に控えた先週末、
二年生の多くに先輩たちから電話があった・・・。
「悪いんだけど、明日1日だけバッ手(バッティング手袋)返してくれない?」
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う〜む、
バッ手で良かったな。
これがもしもスラパンだったら、な、
先輩だってかわいそう・・・。
「明日1日だけスラパン返してくれない?」
「嫌です。」
伝染っちゃうから・・・。
いろいろ。