サーティーン。

映画、13人の刺客が大ヒット御礼上映中だと聞く・・・。
なんだか僕は、13人の野球小僧たちの姿を重ねてしまい、笑う・・・。
たった13人で圧倒的な敵に立ち向かう英雄たちの様子は、なんだかヤツらに似ている・・・。


不思議だよね・・・。
不思議だよね・・・。
たった13人で、さ、
圧倒的な何かに立ち向かったヤツらの姿は、ね、
今なお僕の誇りでもある・・・。


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凄い野球少年だなんて言われなくていい・・・。
でも、ね、
良い野球少年だと言われてほしかったんだよ、父さんたちは・・・。


たった13人だったけれど、
君たちは、良い野球少年であった・・・。


不器用だった・・・。
13人は、不器用だった・・・。
でも、ね、
みんな真剣に野球を学ぼうとしていた・・・。


13人の君たちの、
13人の父さんたちは、
君たちのひたむきさを信じていて、
いつだって君たちが立つグラウンドにいた・・・。


野球の本当の素晴らしさを知る、
13人の父さんたちだった・・・。


ポニーを語ると僕は、
涙がいつも出てしまうのだけれど、
いいや、13人の僕の仲間たちだって同じ。
きっと、
ポニーの野球を語るたびに、ね、
13人は同じ涙を流しちゃうんだって思う・・・。


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沖縄大会を思い出す・・・。


清瀬の君らの、沖縄大会を思い出す・・・。


ワッ!と歓声が上がり、
13人の君らは笑った・・・。


父さんたちのキャプテンだったウエさんの目は、みるみる真っ赤になり、
カメラをぶら下げていたクマおじさんは泣き崩れた・・・。


シマさんも僕も泣いていて、膝から崩れ落ちた・・・。


シマさんと僕の頭を、村ママがギュッと両脇に抱きしめてくれた・・・。


とてもとても美しい野球の一瞬だった・・・。


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13人の野球少年は高校生になり、
同じように不器用に野球を続けてる・・・。


僕は、それがうれしい・・・。


13人は、それぞれ、
野球で新しい仲間たちと出逢った事だろう・・・。


高校野球の真の勝者に、ね、
13人がなってくれる事を僕は願う・・・。


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野球の神様は、いる・・・。


再びそれを実感した日、


僕はやはり、泣こうかと思う・・・。


不器用でも、ね、
ひたむきであれば報われる・・・。


僕は、たまらなく野球が好きだ・・・。
不器用でも、輝こうとする少年たちの瞳が好きだ・・・。