大きな葬祭場なので、何人もの葬儀が一度に行われている。
大切な人を荼毘に伏す前の何組もの遺族の行列は皆、一様に足取り重い・・・。


葬送の列、荘厳。
ひとつひとつ、かけがえのない生を終えた後の死とは、かくも厳かなるものなのだとあらためて思う・・・。


炉の扉の前に掲げられた遺影の笑顔が悲しい・・・。


お爺さんの遺影が掲げられた炉の前に立つ遺族の中に、
高校球児とおぼしき少年の姿を見つける・・・。


君は祖父を送るのか・・・。


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逝く祖父が君をいつまでも見守っていてくれますように・・・。


大叔母の冥福を祈りつつ、
その少年の心を想った。