日曜日、炎天下の野外の釣堀で僕と親友は釣り糸を垂れた・・・。
顎に巻いた麦わら帽子の紐が心地よかった・・・。
真夏の日差しを浴びた水面はキラキラきらめき、
僕らの釣り糸の途中にある浮きがウキウキ揺らめいていた・・・。


ゆったりのんびり流れる時間の中で僕は尋ねたんだ。
親父さんは、どうだ?って・・・。


「かなり会社の件では落胆しているんだけど元気だよ。」
親友は静かにそう答えた・・・。


太っ腹で侠気溢れていて、とてもいい親父さんなんだ・・・。
思えば随分と僕も可愛がってもらった・・・。
さすが一代であれだけの会社を興したのだもの、デカイ男なんだ・・・。
僕の親友の親父さん・・・。


「いいんだよ、これからはのんびりさせてやりたい・・・。」
親友は水面の浮きを見つめながらそう言った・・・。


親友と親父さんの父と子の関係は、ね、
どうだい?とてもイイんじゃないかと僕は思う・・・。


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お〜い!金魚!いるのか?
ちっとも釣れねえぞ!って、
僕はふざけて干乾びた餌を粉々にして水中に放った・・・。
わっはっは!B型に釣りは似合わん!


「オマエ、釣りってさ、人生と同じ。
 辛抱して待つ事が大切なのだと知らんのか?
 やっぱりオマエは馬鹿だなあ・・・。
 ほれ、オレの餌を分けてやろう・・・。」


親友は団子状に丸めた餌を半分に割り、僕に手渡しながら笑った・・・。


誰もが今、こんな時代、
とっても厳しい状況にあるのだけれど、
たぶん、きっとみんな大丈夫だ・・・。
がんばれ!じゃない、がんばろう!だな・・・。


僕の親友は強いヤツだ・・・。
僕はそれがうれしい・・・。


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ダチ・・・。