成人してからずっと、
僕は、成人式の日の朝刊に載っているサントリーの広告が好きだ。
サントリーの広告の、そこに書かれている文章が好きだ。
新成人たちに贈られるエールのような文章が好きだ。


自分の子供が二十歳を迎える時には、なあ、
何か格好良い言葉を僕も贈ろうと考えていたのだけれどダメだった。
何も言葉が浮かばなかったんだよ・・・。


言葉は浮かばず、ただ、
ここまで育ってくれた事に対する感謝の想いで胸がいっぱいになっただけだ。


感謝の対象とは神様や仏様や宇宙の摂理や法則などと言った大きなものではなくて、
もっと身近なものに対してであった・・・。
ものすごく不遜ではあるのだけれど・・・。


無事に明るく大きくなってくれた娘に対する感謝であった・・・。


僕らを両親として選び、
そして生まれてきてくれた娘への感謝であった・・・。


そんな気がする。
そんな気がした。


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健やかであれ。
身体も心も、だ。