ずいぶんと昔の事になる。
息子は3歳ぐらいだったか・・・。


カミさんは仕事に行き、
娘は幼稚園に行き、
まだ未就園だった息子は義母と2人で過ごしていた。


10時のお茶の時間に僕が仕事部屋を出て居間に行くと、


息子は義母と一緒にコタツでお絵描きをしていた。


「ほれ、ちょっと見てごらんよ、上手に描けたよ、怪獣。」
そう言って義母は、息子が描いた絵を僕に見せた。


おお、
おおお、
おおおおおっ、上手いじゃないか!怪獣!
何て名前の怪獣だ?
と僕が尋ねると、


息子はちょびっとうなだれて、
「・・・・・それ、ママ」と寂しそうに答えた・・・。


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どう見ても怪獣だったんだけどな〜。


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息子は美術も図工も成績は芳しくなかった。


だが、怪獣を描かせたら天下一品だ。