大同窓会から1週間近くが経過して。
そうだよ、マッチの息子たちは今、2人とも高校球児だ・・・。
そんな時期の単身赴任なんだもんな、本当は辛くてたまらないだろうな・・・。
大同窓会からの帰途、僕とマッチは、ね、道路に詳しいSくんの配慮で、
地下鉄の要町駅にてFくんのステップワゴンを降りたのだった・・・。
車内が暖かかったからなあ、
余計に東京の夜の空気が鋭く冷たく感じた。
ホームで、地下鉄の中で、マッチと僕はたくさん話をしたのだけれど、
家族と離れて遠くの町で暮らす心情について触れる話だけは出来なかった・・・。
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いろいろな生き方がある・・・。
いろいろなトモダチがいて、な、
いろいろな生き方をしていた・・・。
いろいろな生き方があっていい・・・。
そんな事を感じた同窓会であった・・・。
いろいろな生き方の中で、いろいろな強さがあり、
いろいろな生き方の中で、いろいろな弱さもある。
トモダチの強さを誇りに思う僕は、
トモダチの弱さや悲しさや寂しささえも誇りにしなければと思う・・・。
間違いなくそれこそがトモダチだからだ・・・。
尾崎豊が生きていてくれたら、
「四十五の夜」は、そんな切なさを込めた歌詞になっていたんじゃないだろうか・・・。
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「じゃあな、またな。」
中村橋駅でマッチは地下鉄を降りた。
僕らは何度も何度も顔を見ながら窓越しに手を振って別れた。
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がんばれよ、じゃない・・・。
がんばろうなんだよ・・・。