■

日曜日・・・。
仕事が一段落した夕刻、カミさんとイトーヨーカドーへ行く・・・。
そこで偶然、幼馴染のNくんに会った・・・。

近隣に住んでいながら実に十数年ぶりの再会である・・・。

嗚呼、Nくんの毛髪もまた哀れ・・・。
男性ホルモンの罪と咎を僕は想う・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

中学生時代、体育の水泳の時間、
Nくんは海パンで隠せぬ程の毛むくじゃらで、
皆から「ギャランドゥ」と讃えられるレベルのヒデキな男であった・・・。

へその下、黒々。
へぇ、そう？なんちゃってな見事なギャランドゥ・・・。

もちろん、髪の毛も黒々していて、ヒゲも濃ゆかった・・・。

嗚呼、ものの哀れ・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

成人式の時、
当時の清瀬市民センター前で並んで僕らは写真を撮ったのだが、
今思えばNくんの髪型は、魔法使いサリーちゃんのお父さんの髪型のやうになっていたすけ・・・。

そして今は波平・・・。

春はあけぼの・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「元気そうで良かった！」と、握手を求めるNくんの腕は毛むくじゃらで、僕はホッとした・・・。

元気でいれば何とかなるさ！
元気でお互い長生きしよう・・・。
僕は、心から祈った・・・。

Nくんよ、君に幸あれ！
栄冠よ君に輝け！
もっともっと輝け輝け！
わっはっは！ピカピカだっ！

春はあけぼの・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ようよう白くなりゆく山際・・・。

いとおかし。