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ホッ、ホッ・・・、ホッホッ・・・、
ホッ、ホッ・・・、ホッホッ・・・、
夜、走る。
真冬の冷たい空気さえ心地よく感じる。
自分のペースで走る。
リズムを刻みながら走る。
ホッ、ホッ・・・、ホッホッ・・・、
ホッ、ホッ・・・、ホッホッ・・・、
前方を女性ランナーが走っている。
付かず離れず僕は、その後方を走る。
夜の闇の中、白いジャージのオシリが満月のやうだ。
なにしろ夜遅くだもんな、
後ろを僕のやうな者が走っていてあげれば安心だろうよ・・・。
ホッ、ホッ・・・、ホッホッ・・・、
ホッ、ホッ・・・、ホッホッ・・・、
時折、その女性ランナーは後ろを振り返り、
徐々に走るスピードを上げる・・・。
僕も自然とスピードが上がる・・・。
ホッ、ホッ・・・、ホッホッ・・・、
ホッ、ホッ・・・、ホッホッ・・・、
いつもは小山から成美会館あたりまでなのだけれど、
女性ランナーの後ろを走っていたらスポーツセンター近くまで来ちゃったぞ。
ホッ、ホッ、ホッ、ホッ・・・、
マラソン。