銭湯にスナイパー

11月26日は、「イイ風呂の日」なのだそうだ。
11月の11をイイと読み、26日の26をフロと読むのだから日本語って素敵。
イイ風呂、入っているかい?


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台東区墨田区の境目。
この銭湯に入るのは二度目である。
平日の夕刻近くの時間帯、
入浴ヤンキースしているのはね、
僕と、50代とおぼしき刺青男性の2名だけであった。


一応、刺青のヒトはお断りってプレートは書かれているのだけれど、
刺青のヒトだってお風呂に入れなければ困ってしまうだろうし、
第一、実際に刺青のヒトが訪れた時、
勇気を振り絞って入浴をお断り出来る公衆浴場経営者って存在するのだろうか?
って、僕は思う。
こちらが危害を加えなければ、刺青のヒトは存外おとなしいものだ・・・。


しかしな、両肩から背中いっぱい、見事な色彩と図柄である。
見ちゃいかん、見ちゃいかんと思いつつ、ついつい見てしまう。
刺青を入れる時、さぞかし痛かっただろうなって考える。
すなわちコレは、オレは痛みに耐えたんだぞ!って言う証なのかもしれないね。
僕なんかさ、人一倍痛みに弱いタイプだろ?
昨日家の中で足の小指を壁にまたぶつけてしまってな、そこを庇いながら歩いている程だ。
だから素直にスゲエなって感じるよ、痛みに強いヤツって・・・。


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銭湯の一番湯は熱い。
熱湯とまではいかないが かなり熱い。


でもな、僕はすんなり湯船に入れるが、
件の刺青男性は足の先から そ〜っとそっと、アチチチチの顔をしながら入ってきたアル。
痛みには強いが、熱さには弱い男と見た。


我に勝機あり。


イザとなったら一撃で仕留めよう。