U先輩夫人、Kさんの訃報を聞く。
辛いなあ、悲しいなあ・・・。
50代だぞ、早すぎるよ・・・。


Kさんは明るくて健康的な女性であった。
笑顔が素敵でな、風邪ひとつひかない、
幼稚園から短大まで全て皆勤賞だったと自慢をしていた。
そんな彼女がどうして?と思った。


健康診断で進行した癌が見つかり、
本当にあっと言う間に逝ってしまったとの由。


辛いなあ、悲しいなあ、
良い人ほど本当に早く亡くなってしまう・・・。


子供のいないご夫婦だからな、
遺されたU先輩はどうなのだろうかと心配だ。
でもね、U先輩ご自身もまた本当に良い人なので、
周りの人たちはU先輩を一人ぼっちにはしないだろうな。
きっと大丈夫だ・・・。


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うんと昔、
まだ付き合い始めたばかりの彼女であったカミさんを連れてU先輩宅へ行った時に、
U先輩から僕は言われたのだった。


「 結婚するならあの子はイイぞ。
  あの子はビンボ〜を楽しめちゃうタイプの女の子だ。」って。


U先輩の横でニコニコ笑いながら頷いていたKさんの顔を思い出す。


つつましくささやか(失礼)だが、U先輩夫婦の家庭は明るくあたたかだった。
シアワセいっぱいの夫婦であった。


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「 早いよね、ショックだよね。 」と、
Kさんの訃報に触れたカミさんは言う。


ビンボ〜を楽しめるタイプと評された事を冗談交じりに怒り続けているカミさんだが、
U先輩の人柄や、周囲の人たちの優しさを知っているので、
辛いだろうけれどUさんならがんばれると付け加えていた・・・。


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明け方、
雨が降った。


心が痛いよ。