随分と僕が若い頃に、
仕事でお世話になっていた時宝店(時計と宝飾品を扱うお店)の社長が変わった人物で、
自身の奥さんの事を サイ と言っていた。


「 ウチのサイともよく話すのだけれど、 」とか、
「 ウチのサイと相談してから決めるから。 」とか、な。


なるほど カバ に ツノ が生えて、
そんでもって恐ろしさを強調するためにわざわざ サイ と言っているのでしょうな、と僕は理解した。


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当時、
その社長ご夫妻は50代半ば位だったので、
結婚生活も30年を過ぎると相手を動物にたとえるようになるのだなと考えた。


そうはなりたくないなと思った。


本当に僕は未だ若く、そして世間知らずであった。


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奥さんの事を 細君 と言うって事ぐらい吾輩も知ってはいたが、
サイと呼ぶ事もあるのだと知ったのは最近だ。


サイ は 細君(さいくん)の略、
或いは妻の音読みだったのであるな・・・。


日本語の難しさをあらためて思い知った次第である。


この際、言っておこう。


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カバ は ツノ が生えても サイ にはならないよ。


カバ も サイ も猛獣です。


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オヤジの仲間よ、
オタクの サイ は元気か?


たしかに カバ みたいだけれどね。
心で思っていても口に出しちゃあオシマイよ。


若かりし頃のバレンタインデーの甘酸っぱさを思い出し、
そして カバ と共にあるべし。


ディスカバー ジャパン。