遮断機の降りた踏切の中にいたお爺さんを連れ出そうとした男性が、
お爺さんと共にはねられて亡くなるという悲しい事故があった。


ニュースの論調では多くが男性の勇気や優しさを讃えて、
とても自分には真似が出来ない等と言っているのだけれど、
あのね、それは違うのではないだろうか?


現場に居合わせてしまったら、
そんなお年寄りの姿を見掛けてしまったら、
イザとなったら・・・、
多くの人がきっと、その男性と同じ行動をとってしまうと僕は思う。
知らんぷりは出来ないでしょうが・・・。


横断歩道を渡る際の信号の長さと、
踏切が開いている時間の長さだよ、
ソレをもっともっと長くしてほしいよな。


男性は間違いなくお爺さんを助ける事が出来ると当初は考えていたはずだ。
ただ、身体の動かないお年寄りは本当に重い。


僕は腰と背中が今は痛いので横断歩道の中にいたお婆さんを背負えなかったのだが、
手を引きながらもその重さに驚いたばかりだ。


横断歩道であれば車の運転手さんに手を挙げて待っていてもらえるけれど、
電車じゃそれは無理だもんな・・・。


考えれば考える程、この事故は身近で、
誰もが遭遇し得る状況なのではあるまいか?



・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


ただ、亡くなられたお爺さんも辛いだろうな。
自分のために、な、
自分より若い人が命を落としてしまうなんて耐えられないものよ、人は。


何よりもそれが人にとっては一番辛い事だよ。


たとえ警察官や消防士の人であっても、ね、
自分よりも年長者のために死んでしまっては絶対にダメよ。
って、僕は考える。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


50歳、
自分よりも若い人が50年分もいるぞ。
たくさんいるぞ。
僕のために善意の若い人が命を落とす事が無いように、
気遣いながら生きなければなるまいね・・・。