目覚めて枕元にプレゼントがあった子供の頃、
そうよ、
オジサンが子供だった頃、
冬は、もっと寒かったような気がする・・・。


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霜柱をわざわざサクサクと踏みながら学校へ行った。


手袋は右手用と左手用が紐で繋がっていた。


走るとランドセルの中で筆箱がカラカラと音を立てていた。


みんな白い息を吐いていた。


教室の中のストーブが暖かかった。


クラスメートのSくんが教室のカーテンを纏い、ジュディ・オングの「 魅せられて 」を唄い踊っていた。


Sくんは沢田研二の「 勝手にしやがれ 」のイントロを唄いながら帽子を投げたりもしていた。


Sくんは賢くなかったが、それを見て笑っていた僕らも賢くはなかった。


通信簿を先生から受け取った。


そして冬休みが始まった。


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家に帰り、
オフクロに通信簿を渡し、
その後のオフクロの小言を聞き流しながら、
昨夜のケーキの残りを食べた。


僕んちのケーキは、バタークリームだった。
25日になると固かったけれど、それでも美味しく食べていた。


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僕らが子供の頃は、冬はもっと寒かった。
冬らしい冬だった。
そんな事を考えるのは、僕がオジサンになったからなのだろうな。
きっと今だって冬は寒いはずだ。


そうだろう?
要するにオジサンは寒い所へ行かねえからな、そう思うだけの話だ・・・。