イマジン

今年、メジャーリーグでは公式戦のセレモニーで、「ゴッドブレスアメリカ」という歌を流していたそうだ。その狙いは911以後のテロとの戦いや、イラク戦争における戦意高揚だったと言われている。そんな重たい雰囲気の中、あえてセレモニーに参加しなかった黒人のメジャーリーガーがいた。
イラクに落とされる爆弾の下にいる子供たちのことを思う。僕はゴッドブレスアメリカを決して唄わない。」
彼は打席に立つたび、ブーイングの嵐を浴びたが、ひるむことは一度もなかった。シーズン後半にはファンやチームメートの中に大きく共感の輪をひろげた。
思想や信条をこえて彼のように考えてみよう。今なお、恐怖にさらされている子供たちのことを。いかなるテロにも戦争にも正当な理由などは無い。
メジャーの勇気ある野球小僧が教えてくれた。
落とされた爆弾の下にモハマド君がいた。手術した左目の経過を見るために再び来日している。ちょうど日本でいえば5年生になる。自分の子供と重ねあわせて考えると本当に他人事ではない。親父と二人で元気にやって来た。モハマドの親父は、仲間になれそうな気がする。うん。コヤドラのユニフォームが似合いそうな顔だ。うん。
たとえばダイキの親父、モハマドの親父、シュー太の親父、大地の親父、ハヤトの親父。ドラの5年生の父ちゃんコーチの中に混じっていてもおかしくない。(と、ワシは思う。)東久留米に来いよ。「きょうこ」で飲もうぜ。
同じ時代に生きて、同い年の息子がいるんだ。国境の向こうに暮らしていただけで大切な息子を怪我させられて・・・どんなにか悔しいだろう。モハマドの親父・・・オレたちの息子が大人になった時、いい時代になっていればいいな。

今日、ジョンレノンの命日。
イマジンがたくさん流れるだろう。
たくさんの人が少しだけ心を静かにして耳をかたむけてくれますように。