タラ、レバじゃ、なく。

タラ、レバが小川監督を苦しめているのなら、それは間違いだ。
今年の大事な、試合には負けた。だが、小川監督は負けていない。最後の一瞬まで、子供たちのそばにいたのだ。
今、小川監督が、この子供たちから離れてしまう事は間違いだ。
試合の中、コヤドラがリードしていた場面、相手ベンチが代打を告げた。
小川監督はスコアラーの僕にこう言った。「おい!まだ、一巡してねえだろ?」「はい。」ネクストサークルで準備していた子供がベンチへ、戻る。僕らは胸がチクリとした。野球の神様、どうか彼が、野球を嫌いになりませんように・・・。
代打の選手が長打を放つ。
それをきっと名采配と言う。コヤドラは敗れた。小川監督は泣いた。「本当に、勝たせてあげたかったんだよ。」
ワシは小川監督が好き。そのままの気持ちで、優勝しましょう。次は、きっと。今の子供たちの気持ちをきっと悲願と呼ぶ。
あのな、ハヤト。あの日君も泣いていたね。小さくても君は男だ。小川監督の喜ぶ顔を、君は見たかったんだよな。ずっとずっとその気持ちを忘れるな。