息子はまだ、肘が治るまで自転車には乗れない。
ハンドルをグッと真っ直ぐに押さえることがかなりの負担になるらしい。
よって、どこへ行くのも徒歩。トホホ状態。
野球へ出掛ける時も、そう。ジャンバーを着てリュックとバットを背負い、ヘルメットをかぶり、てくてく。
その後ろ姿を見るたびに思う・・・・。托鉢に出る修行僧みたいだ。あるいはひとり笠地蔵か?
友達と遊びに行く時も、そう。友達は自転車でゆっくり。その脇を小走りで出掛けて行く。
その姿をワシは「足軽」と名付けた。とにかく気の毒だが笑える。(ひどい親父だ!)
その日も遊歩道を「足軽」は友達の家へ。


夕刻、我が家の前で。「またねー」「明日ねー」と、声がした。
足軽」の帰宅だ。


「ねぇ、家もシューキョーのジュース買おうよ。」
息子の提案に、ワシもカミさんも・・・・・・?だった。
はて?宗教のジュース?それは何だ?
友達のお宅でごちそうになったリンゴジュース。それがとても気に入ったらしい。
そういえば昔、僕が独立する前に勤めていた会社によく来ていた。
太鼓を叩いて踊りを見せて海産物を売る人たちが。何かの宗教らしかった。その類なのかなと思った。
「おいしかったー。シューキョーのジュース。」



事の真相は、こう。
以下、再現ドラマで。
出演はドラ背番号1、ダイキ。背番号3、ハヤト。
場所・・・・ある友達の家。
H「わぁ!すっげー美味い!このジュース!」
D「ほんとだねぇ、美味しいね!」
H「母さんに頼んで買ってもらおう。どこのお店で売ってるんだろう?」
D(ジュースのパッケージを見ながら)「お店では売ってないよこれ。シューキョーだよ。」



「お肉とか野菜とか、卵も売っているんだってさ。シューキョーって。」
・・・・・・。おい、・・・・・・・・・・・。
「それ、生協じゃねぇか?」
「・・・そうかもしれない。」


笑っちゃだめだ!必死に耐える家族。
いいんだよ、息子よ。

ひとつ利口になった。・・・・・・トホホ・・・・・。