友達の自転車の横を小走りで出掛ける。昨日の日記でその様子を書いた。
足軽」なんて、面白おかしく書いてしまったけれど・・・・・・。
僕自身もそうだった時期がある。少しだけ心が痛んだ。
現在の息子よりも小さかった頃だった。僕は自転車を持っていなかった。
それこそ友達の自転車の横をくっついて走っていた。
そんな僕の姿を親父が見かねて、自転車を買ってくれた。不憫に思ったらしい。
小さいながらも僕はその頃の家の事情を解っていた。
親父が事業をたちあげたばかり、オイルショック後の不況の中、家計は相当厳しかったはずだ。それだけに本当にうれしかった。大切に、大切に乗った。
5段変速の黒い自転車。今でもはっきりと覚えている。子供時代の、それはまさに僕の翼だった。
その時の父母の気持ちを想う。


今日、お昼前から雨。タバコを買いに外へ出る。
ハヤトの自転車も雨に濡れている。でもね、大丈夫。僕がちゃんとメインテナンスしている。息子の大切な翼だもの、な。


終業式が近い。ものすごい量の荷物を持って息子は下校して来た。
うれしいことにドラゴンズ主将のまっちゃんが荷物を半分持ってくれていた。
うれしいな。君たちは本当にいいチームの仲間だ。
ありがとう。まっちゃんだって自分の荷物だけでも重たかったろうに。


「今日は肘の病院、何時に行こうか?」僕が尋ねる。
「5時ダツジ」にやりと笑って息子が答える。 おお、いいセンスだ!
ダジャレ・・・・。しっかりと僕のDNAが息子の中に存在している。


病院にて。
「あと1センチ!いよいよトレーニング始めますよ!」先生の顔も明るい。
息子の顔も明るい。・・・・・きっと僕の顔も明るい。


今日もいい日だった。シアワセ。