春休み2日目、朝から息子は自転車に乗ってうれしそうに友達と出掛けて行った。
車には気をつけろ!
娘は部活。テニブス。じゃなかった!(ごめんね)テニス部。お弁当持ちで午後まで。


午前中に、夫婦でスーパーへ買い物。ワシは荷物運搬係り。これがほんとのスーパーマンってか?へいへい、おとも致します。
たくさん買うとスーパーのビニール袋、指に食い込んで痛い。野菜が重い、牛乳が重い。一度地面に置きたくなるけれどがまん。重いよーなんてワシは顔には出さない。強い男だ。なんていい亭主なんだ!ワシって親父は。


スーパーで見た出来事。ワシら夫婦は買い物カートを押しながら店内を歩いていた。
4歳位だろうか、一人の男の子がいた。彼の左手首を見て驚いた。マジックで腕時計が書いてあった。可愛かった。
おーい!迷子になるなよ。
彼は時々立ち止まっては、左手首の時計を見て、
「よじ」と、つぶやいていた。その都度かならず「よじ」だった。その仕草が可愛かった。


お菓子売り場で。
3歳位の女の子とお母さん。お母さんの背中には弟君だろうか、赤ちゃんが口をあけて熟睡していた。
「ママー、今日はこれ、がまんするねー。」女の子は犬のぬいぐるみの食玩の箱を手に持ってお母さんに見せた。
「うん。えらいねー。がまんしようね。」とお母さんは答えた。
「がまんするねー。がまんするねー。」女の子は箱を手に持ったままだ。
「がまん・・・・。がまん・・するね」女の子の眼に、涙がうっすらと浮かんだ。
「がまん・・・・・うわぁーん!・・・がまんするねー!」彼女は泣き出してしまった。
「うわぁーん!うわぁーん!がまんするねー!うわぁーん!がまんするねー!」
・・・・・・してねぇじゃねえか・・・・って、お母さんの顔に書いてあった。
「うわぁーん!うわぁーん!・・・がまんーっ!がまんー!」号泣に変わった。
困った顔のまだ若いお母さん。相変わらず口をあけて熟睡している赤ちゃん・・・・。


「なんだかなつかしいね。」カミさんが言った。
うん。大変な時期は、あっという間だった。すぐに大きくなってしまったものなぁ。あと何年かしたら、きっと今の状況さえ、なつかしく感じるに違いない。
やっぱり今を大切に楽しんで生きていこう。我が家の中学生の娘も、小学校高学年の息子も、僕たちよりも上の世代の人から見ればきっと、あんな頃もあったね、だろうに違いない。


レジに並ぶ。平日午前はとても空いている。
となりのレジにお母さんとならんでいるアイツを見つけた。
まだやってる。左手首を見ながら・・・・・「よじ」

「よじ」・・・・・やっぱり子供は可愛い。
「よじ」