湘南平

野球の話じゃなくってゴメン。
なんでだか下駄箱も新品に・・・・・。
ほとんどカミさんの靴ばっかりである。
足は二本しかないのにさ、なんでこんなに靴があるんだ!
箱に入っていた。ボロボロの赤いパンプス。
片方はカカトが折れている。
まだ持っていたのか・・・・・・・・。
ワシがプレゼントした靴。
ワシらは二人とも19歳だった。
自慢じゃないけれどワシはビンボーだった。
この靴を買った日のことを思い出した。
ズボンのポケットを探して小銭を集めた。しわくちゃの千円札と合わせて1980円だった。
笑っちゃう。所沢のプロペ通りの店だった。
しわくちゃの千円札は本当はガソリン代だったのだけれど。
彼女のうれしそうな顔は今でも覚えている。
「ありがとう!」って言っていたっけ。
その後、どこへ行くにも彼女はこの赤いパンプスを履いていたっけ・・・・。
19歳だった。
僕は悪ガキで職人の見習いだったし、
彼女は看護学生だった。
傷付けられてもいいや、傷付けなければ、って思っていた。
あれから20年。僕らはまだ一緒にいる。


高校生のKくんよ。
彼女を大切にしてごらん。
20年経っても一緒かもしれん・・・・。
この間の可愛い女の子も、な。
カミさんになったら恐いかもしれないにゃ〜。