父娘サバイバル2日目
朝、目覚めて驚いた。
娘が台所に立って朝食の支度をしている。
後姿がカミさんにそっくりだった。うーむ、恐るべしDNA。
「あっ、パパ!おはよう!」娘が振り返り笑った。
後姿はカミさんだが、前から見るとワシにそっくりだ。
不憫だ。許せ娘よ・・・・。うーむ、恐るべしDNA。
パリッと上手にウィンナーを焼いている。
「お皿取って」
オッケー牧場。次は何を作ってくれるのかな?
「サラダだよ。皿だっ!なんちゃって」
朝からダジャレ。娘ギャグ。うーむ、恐るべしDNA。
せっせと家事をする娘・・・・・・。こりゃ〜便利だぞ・・・・・・。
おだてておくに限る・・・・・シメシメ・・・うひょひょ。
美味しいね〜。料理上手はね、いいお嫁さんになれるぞ。
娘、まんざらでもない表情・・・・よーし、この調子だ!がんばれワシ。
「食事は全部私が作るね!」
作戦成功!偉いぞワシ!ゆっくり朝刊でも読むかニャ〜。
「おトイレで新聞読まないで!」ですと・・・・・。
ぎゃふん。ごめんなさい。
カミさんから電話、合宿の様子、詳細を聞く。
子供たち皆、楽しく過ごしていると・・・・・・。
頼んだよ。しっかり見てあげてな。
晩ごはんはウナギ!うれしい!ワシ、感激っ!
土曜日のウッシッシだ。
ドンブリではなく、重箱に盛り付けるなんて・・娘よ!ウレシイじゃないか!
父親を想う気持ちが伝わってくる・・・・・。ううっ。
涙でウナギを食べているのは、飽食日本の中でワシ1人だろう。
ううっ・・・・美味しいぞ!
娘の名前はね、「タッチ」に出てくる女の子の名前。
ワシが名付けた。暖かく優しい人に育ってほしくて。
ワシは正しかった。優しいぞ!娘よ!
ワシって親バカか?
おやおや。