ファイル

hayatonooyaji2006-08-04

几帳面に整理されたファイルが、現在僕の手元にある。
これは、ある一人の野球少年の父親が作った物。
苦しんでいたであろう息子を救うために、その父親が必死に集めた資料だ。


「身体、(肩)のしくみ」
「ストレッチとアイシング」
「スポーツマッサージの方法」・・・等。


赤くアンダーラインが引かれ、どれほど彼が真剣に学んだかが伺える。
息子や、息子と同じように苦しむ多くの子供たちに大好きな野球を続けさせるために・・・。
その想いをきっと志と言うんだ。野球小僧の親父の志だ。


内容はもちろんの事、このファイル自体が持つ意味に心打たれた。
会えてよかった。本当に出会えてよかった。
かけがえのない仲間。


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初めてじっくり彼と話したのは、丁度去年の今頃ではなかったか。
それまでは、試合会場で会う度に挨拶をする程度だった。
同じような顔をしているので、親近感はあったのだけれど・・・。


野球少年たちの「肩」の事、「肘」の事。
オスグッド(成長痛)の事。
ストレッチの大切さの事、アイシングの大切さの事。


どんな事があっても、大好きな野球を息子たちに続けさせてあげたいと願う気持ち。
それが僕たちの共通の想いだった。


偶然にもお互いの口からね、「ポニーリーグ」と云う言葉が出た事に驚いた。
科学的に裏付けされた最新のトレーニングを取り入れている事、
野球少年たちの身体を最も気遣っている組織らしいと云う事・・・。


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現在、息子たちはチームメート。
東久留米のポニーリーガー。
それは偶然だけれど偶然ではない。
真剣だったからだ。
僕らも、そして息子たちも・・・。


彼も僕も、今だって泣いている。
でもね、今は、うれし泣きなんだ。


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彼の名前は、そう、クマおじさんだ。


しかしなぁ、クマさん、すごいファイルなり。


僕もね、マメな方だと思っていたんだけれど、
クマさんは、もっとマメだったんだね・・・。


僕がアズキなら、クマさんはダイズだ・・・。
畑のお肉だ・・・。


ダイズをころがせ!