「ハヤトに伝えてほしいんだ・・・。
 今な、練習の前と後にな、ストレッチをやるようになったんだ・・・。
 ハヤトが痛い思いをした事、決して無駄じゃなかったんだよって・・・。」


約束を守ってくれていたんだ。
小学校時代の息子の野球の恩師、小川監督・・・。
そうだ。まさしくこの人はね、東久留米の仰木彬。東久留米の少年野球界の至宝。
視線はいつだって子供たちを向いていた。
自分がチームを離れた直後に怪我をしたハヤトの事、最も胸を痛めてくれていた・・・。


小川監督は、「ポニーの人」じゃない。
でもね、「ポニーな人」なんだと僕は思っている・・・。
数えられないほどの野球の大好きな子供たちを育ててきた人。
野球小僧の「夢」や「誇り」を守り続けてきた人。
還暦を過ぎても元気いっぱいだ・・・。
今年は6年生のチームを率いていると聞く・・・。


こうやってバッタリ会う。
街の中でちょくちょく会う。
とてもうれしい。
ハヤトの現在を、目を細めて聞いてくれる。


ポニーは厳しいけれどね、暖かいチームだって事。
大好きな野球を夢中になってがんばっている事。
最高の環境で野球を学べている事。
表情がとても明るくなった事・・・。


「良かった・・・。本当に良かったなぁ・・・。」


体験練習の話をした。
清瀬ポニーのね、あの練習の雰囲気を東久留米の6年生たちにも感じてほしい。
もっともっと野球が大好きになるように・・・。
秋になったら連れて来てほしい・・・。


「遠いか?」


いーや、遠くないです。
野火コンだった子とハヤトの2人。
自転車で30分。


清瀬旭が丘と試合をしたでしょ?
あの小学校からね、すぐ近くです。


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夏、暑い一日だったけれど、
一番会いたかった人に会えた・・・。