つかほん

カミさんを迎えに行く。
今日、彼女は「お茶当番」・・・・。
「子供たちの姿が見られてうれしい・・・。」
おおっ!泣ける事を言ってくれるじゃないか!・・・・、チュッ!


汗ぐっしょりのお母さんたち・・・。
みんな想いは同じ・・・。
子供を想う心は同じ・・・。


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お母さんたちの片付けが終わるまで、僕は審判の師匠、ヤノさんと一緒にいた・・・。
大好きな野球の空気を胸にいっぱい吸ったヤノさんはね、今日も元気全開!


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その時の事・・・。
「おい!何でここにいるんだよっ!」ってね、僕に声を掛けてきた人がいる・・・。
・・・へい。1年生の親父に御座います・・・。
ちらりとね、声の主を見やる・・・。


おおおっ!君は「つかほん!」
我が同級生!格好良かった野球小僧!


「おおおっ!」同様の反応なり!
抱きしめあいたくなるけれど、ここではマズい、人目あり。クロードチアリ。モハメドアリ。だ。


ね、中学生の皆にいつも言っている。友達は財産なんだよって・・・ね。
結婚式の2次会をね、やってくれるのが本当の友達・・・。
「つかほん」は、そんな友達・・・。


「オレはね、清瀬ポニーの3期生なんだよ!」


「つかほん」に聞く。我らの同級生、清瀬ポニーに3名在籍・・・。
「つかほん」の他、「シンゴくん」、「ワシズのテッちゃん」・・・。
本当にね、格好いい野球小僧ばかりなんだ・・・。


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うれしい!僕の息子がね、そんな彼らの後輩になるなんて・・・。


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カミさんを呼ぶ。
おーいっ!「つかほん」発見!


「やせちゃってたから気付かなかったよ。」


そんな事を言われしカミさんは御満悦・・・。


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「つかほん」・・・。
君の優しさとか、大きさとか・・・、
人を思いやれる心の豊かさとか・・・。
それはポニーで得た物なんだね・・・。


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「つかほん」・・・。
この春の君のお父さんの話・・・。
聞きつつ胸がつぶれそうになったよ・・・。


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ねえ、「つかほん」・・・。
時間が許す限りさ、子供たちを見に来てほしい・・・。
君みたいな男に育ってほしいんだ・・・。


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「つかほん」・・・、
27年前のね、君のお父さんみたいになれるかな・・・。


僕は、なれるかなぁ・・・。


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君を見守っていたお父さんのようにね・・・。
僕も息子を見守れるかな?


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「つかほん」・・・。
逢えてうれしかった・・・。