美しい国って?

お昼ごはんを食べながらテレビを見ていた。
ありがちなワイドショー。
テロップが流れる。いかにもワイドショーチックな文字で・・・。
「万引きGメンの活躍!!万引き犯のあきれた手口」・・・とある。


占い師のH木数子さんに似た、ドスの効いたボリューム感たっぷりの体型のオバサンがGメン。
なんだか恐ろしいニャ〜・・・。
テレビカメラが、万引き犯を捕まえたオバサンの姿を追う・・・。
万引き犯はね、67歳の男性。
「おい!お前っ!恥ずかしくないのかよ!」店の事務所でオバサンが叫ぶ!
泣いている。67歳の男性が泣いている・・・。
顔にはボカシが入ってたが、泣いている様子は見ていて辛かった。
人それぞれ、様々な事情があろう・・・。


なんだかなぁ・・・。嫌なテレビを見ちゃったぞ・・・。
僕はね、そこの系列のスーパーで買い物したくなくなっちゃったぞ・・・。
万引きはイカン!絶対にイカン!絶対に許されない行為だけれど・・・、
「みょうが1パック」なんだ。おじいさんのポケットに入っていた商品は・・・。
金額の問題ではないのだけれど、お前呼ばわりはなかろう・・・。
お年寄りを泣かせなさんな。


やっぱりなぁ、お昼休みに見るテレビはさ、「笑っていいとも」がイイ・・・。
そうだとも!


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昨年、家を修繕した。
1年あまり経つのだけれど、僕ら夫婦の部屋だけは片付かない。
原因は僕の本。本が入ったダンボール箱が部屋を占拠している。
「少し処分したら?」と、カミさんが言う・・・。
でもね、申し訳ないのだけれど本だけは処分出来ない。困ったものだ。
就寝前、少しずつでも整理しようと思ってはみてもダメだ・・・。
うっかりとページをめくろうものなら、そのまま読書タイムになってしまう・・・。


最近は再び、佐江衆一さん、山本一力さんらの時代小説に夢中になっている。
江戸時代の町中、市井の人々の心の機微。
職人衆の心意気。男の粋。女の情。祭りの花。
佐江さん、山本さんの作家としての視線の暖かさなのだろうか?
江戸の町と人々の美しい暮らしに心躍らせて読む。


さて。美しい国という言葉を耳にすることが多い昨今。
何をもって美しいと定義するのか?
注意深く見つめていかなければと思う・・・。
お化粧された美しさか?
すっぴんの美しさか?


国家全体が統一された無機質な美しさではなく、
そこに生きる全ての人々の暮らしが美しくなればこその「美しい国」であってほしい。


市井に生きる者として、美しくあれるのだろうか?と。
常に自分自身の心に問いかけながら。


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件のワイドショーをご覧になった方々。


美しい国とは何か?


問うてみたい。