約束の地
晴れの日が続き、空気が乾燥している・・・。
気温も驚くほど高い。3月下旬並みだと言っていた・・・。
そう。これが噂の「フェーン現象」らしい。
冬らしい日々が、なかなか「増えん現象」だ・・・。
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これだけ乾燥しまくっていればね、水は引いているんじゃないだろうかと思い、
僕は、東久留米の白山グラウンドへ様子を見に行った・・・。
相変わらずのピンボケ写真で恐縮。
これが、今日現在の白山グラウンドの惨状だ・・・。
胸が締め付けられるように痛む・・・。
一塁側ベンチの前から水が噴き出している。
ホームベースを通り、バックネット横のあたりから排水溝へ、
まるで川のような勢いで流れていた・・・。
「昨年の台風の後からずっとこうなんです。もう野球は出来ないでしょうね。」
グラウンドの周りを散歩しているおじさんが言っていた・・・。
そうだよな・・・。
湧水のある町。
本来は調整池としての場所。
仕方ない事なのかもしれないのだけれど・・・。
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ここは、たくさんの野球少年たちが走った場所。
宝物のような思い出が、たくさん詰まった場所・・・。
本当に胸が痛い・・・。
ここで深呼吸をして目を閉じるとね、今でもリアルに見えてくる。聞こえてくる。
ハヤトとドラゴンズの仲間たちがいる。
野火コンの子供たちがいる。
ジュピターズの子供たちがいる。
彼らの目の輝きや、真剣な表情や、歓声が、見えてくる。聞こえてくる。
みんなみんな小さかったけれど、本当に格好良かったなぁ・・・。
勝ったり負けたりしていた。
泣いたり笑ったりしていた。
僕は、もう一度深呼吸をする。
まだまだ白山グラウンドの空気の中にはね、あの日々の子供たちみんなの夢が残っていたよ。
あの日々の子供たちは今、それぞれの野球の道でね、きっと大きくなっているんだろうなぁ・・・。
宝物のような思い出が、たくさんたくさん残っている場所。
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いつの日か必ず、再び小さな野球小僧たちが帰って来ますように・・・。
ずっとずっと先の事だっていい。
僕たちの孫が野球小僧になった頃であってもいい・・・。
この場所に野球の好きな子供たちが帰って来ますように・・・。
白山グラウンドの空気には、野球の好きな小さな子供たちの歓声が似合うんだ・・・。
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がんばれ!白山グラウンド!