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雨よ、どうかソメイヨシノの花びらを散らさないでおくれ・・・。
こんなにも健気で儚い花びらを散らさないでおくれ・・・。
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朝から雨模様の天気。
早々に本日の練習は中止との連絡がある。
春休みの一日、我が家では、普段の雨の土日と同じ光景があった。
平日も毎日、野球が出来ることを楽しみにしていたハヤトは、練習中止の連絡に落胆。
少しずつなのだけれど、身体も大きくなり、外見だけはね、しっかりと中学野球小僧・・・。
でも、野球が大好き!って本質の部分はね、変わっていない・・・。
それが本当にうれしい親父なり・・・。
有形・無形の財産をね、与え続けてくれる野球に感謝。
「僕、野球ヲ習イタイノ・・・。」
そんな事を言っていたチビ助がね、13歳になった現在も同じ気持ちを持ち続けてくれている。
こんなにもシアワセな気持ちを、野球が好きな親父は噛み締めている。
雨の朝。
僕は、野球の神様にありがとうを言う・・・。
とても不器用で、(う〜ん、これは僕のDNAだ、仕方ない・・・。)野球が大好きなだけの子供だ。
親父として、(もちろん!僕は筋金入りの不器用だ!)そんな想いに伴走したいと願う。
日本で、ポニーリーグの火を灯してくれた人々に感謝する。
決して平坦な道ではなかっただろうと思う。
東京の端っこ。
小さな川が県境・・・。
そこに、清瀬ポニーがある。
61人の中学野球小僧たちの夢がある。
真摯に夢を抱きとめた指導者たちがいる・・・。
心豊かなる野球の時間が静かに流れている・・・。
先人たちの想いがあり、野球少年たちの夢がある。
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「僕、野球ヲ習イタイノ・・・。」
中学2年生になったハヤトの表情の中に、小学校1年生のハヤトを見る事が出来る。
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「毎日練習が出来る!」
クラブチームに所属する野球少年たちにとって、それは長期休暇中の特別な事だ。
残念だよね、雨で中止・・・。
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雨よ、どうかソメイヨシノの花びらを散らさないでおくれ・・・。