hayatonooyaji2007-05-09

ハヤトの部屋に貼ってある高橋由伸選手のポスターだ。
ハヤトは由伸選手の大ファン・・・、ヨシノバーと呼んでもいい。
野球を習い始めた頃からず〜っとずっと、由伸選手を応援している・・・。


チームのために・・・とかさ、ファンのために・・・ってね、
そんな言葉が一番似合っているプレーヤーだと思う・・・。


ハヤトだけじゃない。
現役のポニーリーガーたちに聞いてみると、やっぱり由伸選手はダントツの人気だ・・・。
野球に対する彼の真摯な姿勢は、多くの野球小僧たちの目標になっている・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


小学校4年生の時、他のチームのコーチの人が名付けてくれたニックネームがある・・・。
どれだけそれが野球の魅力の虜になりつつあったハヤトに勇気をくれただろう・・・。
「おーい!小山のヨシノブ!」って・・・。
他のチームのコーチだ。しかも小学生(学童軟式野球)時代の対戦相手のチームのコーチだ。
普通ならばね、すれ違っただけの存在の人かもしれない。
でもね、僕は思うのだけれど、何気なく言ってくれた一言の重みがある。
子猿もおだてられて木に登っちゃう一言だった。
子猿に誇りを与えてくれた何気ないニックネームだった。


現在、小学生の野球少年を指導している方々にお願いしたい・・・。
たとえそれが相手チームの選手であったとしても、積極的に声を掛けてあげてほしい・・・。
どんな一言でもいい、その子が宝物のように感じる一言を贈ってあげてほしい・・・。


「ナイスラン!赤星みたいだね!」
「ナイスピッチ!松坂みたいだったよ!」
「ナイスバッチン!○○小学校のゴジラ!」


ね。
僕たちが愛する野球のバトンを子供たちに手渡してあげてほしい。
自分の子だけじゃない。
自分のチームの子供たちだけじゃない。
出会う全ての野球少年たちを宝物のような存在として受け止めてもらえないだろうか?


どんな子供だってそう・・・。
生まれて初めて野球のユニフォームを着た時に、きっとうれしそうに笑っていたはずなんだ。
その時のさ、その子の笑顔に想いを馳せてほしい・・・。


彼らはね、僕らの大好きな野球を継いでくれる者たちなんだもの・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


小学校時代はさ、決して勝ちにこだわる事はないんだって僕は思う・・・。
どれだけ誇り高く子供たちが野球に取り組めるのか?こそが肝要だ・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ヨシノブだってがんばっているんだもん。」


これは、本来ならば最も輝ける(小学野球でのレベルの話)はずだった6年生の時のハヤトの言葉だ。
ギプスを右手に巻いていてもね、一度たりとも練習を休まなかったハヤトの言葉だ・・・。


子供たちの前から小川監督が去り、
僕に言わせればな、とても悲しい野球を子供たちが強いられた1年間だった・・・。


「ヨシノブだってがんばっているんだもん。」


時を同じくして、由伸選手もリハビリをしていた頃だ・・・。
フェンスにぶつかってしまった時の事だ・・・。
高橋由伸選手と自分を重ねて、懸命にハヤトもリハビリをした・・・。


湯船に腰を掛けて肘を曲げる動作を繰り返した・・・。
肘を曲げる動作だけなのに、何でハヤトは泣いていたんだろうと思う・・・。


その時にハヤトは読んでいた本でポニーリーグを知った。
大好きな大好きなヨシノブの本だった・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「お父さん、ポニーなら僕みたいな選手でも野球が続けられるかな?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


う〜む、それは父さんにも解らん・・・。
でもな、ポニーリーグは他と違うみたいだな・・・。
子供たちを守る野球だって書いてあるぞ・・・。


一緒に練習を見に行ってみよう・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ハヤトは知った。
仲間たちを知った・・・。


素晴らしいライバルたちを知った。


先輩を知った。


ジャイアンカップを知った。
日本選手権を知った。


後輩を知った。


ポニーリーグで知った・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ポニーリーグはね、
本当に野球の好きな子供たちが主人公になっていたんだ・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


湯船の縁に腰掛けて、
僕がハヤトの肘を曲げた・・・。


痛いよ、痛いよ・・・って泣いていた・・・。


涙がポロポロとこぼれた・・・。


僕は心を鬼にして、ハヤトの肘を曲げ続けた・・・。
いいかい?ごめんよ、ハヤト!
鬼になんかなりたかねえぞ!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


野球は子供たちの側にある・・・。


それは、次回のブログにて・・・。