きらめく夏が来たりなば。
♪あ〜さはどっこから来〜るかっしらぁ〜♪
思わず僕は口ずさむ。
まだ夜は明けぬ・・・。
夜明け前の静けさの中で待つ。
朝刊のお兄さんを待つ。
スーパーカブよ!スーパーカーになれい!
かの名曲、「朝はどこから」を口ずさむ親父。
門扉の前でひたすら待つ。
朝はどこから?
朝日新聞はどこから?
そう。あの角を曲がってやって来る・・・。
新聞配達のお兄さんが来たっ!
「おはようございます!」
おおっ!おはよう!
朝早くからね、どうもありがとう!
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この日を待ち侘びていた。
広告の束の中に混じっている別冊の新聞・・・。
輝く夏に向かう球児たちの姿に心弾む。
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東京からね、甲子園を目指す各校の名前。
ずらりと並ぶ野球少年たちの名前。
知っている名前を探し、そして見つけるたびに感動する。
がんばれ!みんながんばれ!って思いながら・・・。
残念ながらベンチ入り叶わず、名前の載っていない選手たちにも想いを馳せつつ・・・。
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ひとりひとりの名前を見ながら、そこに込められた親御さんの心を想う。
健やかに育てられましたね、心も身体も。
ワタルくんの名前を見〜っけ!
そう、八幡町スピリッツ出身・清瀬ポニー27期生!
堂々たる誇り高き先輩だ・・・。
僕は、あの優しいワタルくんの親父さんの顔を思い浮かべてジーンとした。
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みんなの夏が来る。
怪我をしないでほしい。
悔いを残さないでほしい。
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夏の甲子園を目指して。
今日はね、よーいドン!の日。