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「理事長ですっ!理事長が来ています!」
カントリーヴィレッジのロビーで、若い古川コーチに呼び止められた僕・・・。
え?どこどこ?
「あそこですっ!総監督と高原部長とコーヒーを飲んでいらっしゃいます!」
おおっ!
感動で震える・・・。
日本でポニーリーグの火を灯してくれた人・・・。
数え切れないほど多くの野球少年たちの「夢」や「誇り」を守ってくれた人・・・。
感動して、目がウルウルする・・・。
僕は今、ウル目イワシになっているぞ・・・。
「挨拶に行きましょう!紹介します!」
だ、ダメ!
僕って親父はね、緊張しやすいタイプ・・・。
遠くから見てウルウルしているくらいがちょうどいい・・・。
ここから参拝するっ!
「挨拶に行きましょうよ。だって1番会いたい人でしょ?」
古川コーチはイタズラっぽく笑う・・・。
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みんなの心は同じ・・・。
そっ、そうだよね・・・。
どうしても僕はね、日本でポニーリーグを作ってくれた人に言いたい言葉があるんだ・・・。
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この塁間や投本間の距離や、投手が疲弊しないシステムや、多くの野球少年が試合を経験出来るルールや、
世界中の子供たちが野球を通して成長する・・・ウンヌンカンヌン・・・。
いろんな想いが溢れて止まらなくなっちゃったぞ・・・。
どうする?どうしよう!
同志よ、どうしよう?
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「早く!行きましょう!」
へ?へい・・・。
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フラフラと僕はね、古川コーチに手を引かれ、日本でポニーリーグの火を灯して下さった人の所へ。
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たくさんの野球少年たちを守ってくれてありがとうございました!
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その一言だけを言えた・・・。
うれしかった。本当にうれしかった・・・。
古川コーチにキスをしたい気持ちだ・・・。
覚悟はいいかニャ?古川コーチ・・・。
ブチュ〜ッ♡
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「ポニーの主役は少年たちである。」
何度も読んで涙した・・・。
あまりにも崇高な理念の少年野球・・・。
その理念を書いた人が目の前にいる。
その人に直接御礼を言う事が出来た・・・。
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小学生の野球でね、泣きながら野球から離れた子供たちをたくさん見た。
僕もクマさんもね、野球で泣いている子供たちをたくさん見た。
そんな子供たちにポニーリーグを教えてあげたかった・・・。
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野球は誰のもの?
きっとね、野球が好きな子供たちのもの・・・。
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日本でポニーリーグの火を灯してくれた人は、80歳を越えても元気そうだった。
そして、とても気さくに笑って話してくれた・・・。