早朝、同級生の訃報を聞く。
青空なのだけれど重たい朝だ・・・。
ここに詳しく書くことなんて出来ないけれど、その事実が僕の胸に刺さる・・・。
なんと言う痛みだろうか・・・。


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一昨日、ラジオから懐かしいストリートスライダーズの曲が流れていた・・・。
その時、僕は彼の事を思い出していたんだ・・・。


「野良犬にさえなれない」
美しい旋律のバラッドは、今聴いても古さなど全く感じさせない物だった。


高校時代、僕は彼と一緒にスライダーズのライブを聴きに、大阪まで行った事がある。
もう20数年前になる記憶を、まるで昨日の事のように鮮やかに僕は思い出していた。


野良犬にさえなれなかった僕らの世代の心優しき不良少年たちは、・・・焦がれていた。
誰もが胸を焦がしてストリートスライダーズを聴いていたっけ・・・。


ラジオから流れて来る曲を聴きながら思い出していたんだ・・・。
逢いたい友の一人だった・・・。


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シアワセのカタチは違うのだけれど、それぞれの生き方をしている同級生の姿に喜んでいた矢先の訃報だ・・・。


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シアワセな41年間だったか?って尋ねたいと思う・・・。
あまりにも早くに逝ってしまった友よ・・・。


シアワセな人生だったか?
最後は一人ぼっちじゃなかったか?


たぶん、今頃、多くの同級生たちが君を想い泣いている・・・。
きっと君はシアワセだったに違いない・・・。


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あの頃、きっと人生は素晴らしい事の連続だと思っていた。
何者にだってなれると信じていた僕らがいた・・・。


結局、僕らは野良犬にさえなれなかったのだけれど。


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「野良犬にさえなれない」
その歌詞が痛む胸にしみるんだ・・・。


〜空は晴れてるのに、雨が降ってるのさ
 ベイビー教えてくれ、こんな事ってあるのかい?〜


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金曜日の東京は、夏のような陽射しの一日だった。


でも、雨が降っているように僕には見えた・・・。